コーネル式ノート術とは…
コーネル式ノート術は、効果的なノート取りの方法の一つで、ウォルター・ポーク教授によってコーネル大学で開発されました。
また、コーネル式ノート術はその有用性からアメリカの大学や研究機関で最も多く取り入れられているノート術としても知られています。
コーネル式ノート術では、以下の3つの部分に分けられます。
➀メインのノート領域
②キーワードまたは「手がかり」領域
③要約領域
この三段階の手順を踏むことでノートを作ることによって情報を構造化することができます。
また、要約の領域を設けることで理解と記憶を強化します。
具体的には、➀のメインのノート領域には授業や講演の主要な情報を記録し、②のキーワードまたは「手がかり」領域には各セクションの主要な概念や質問を記載します。
そして、③の要約領域には、そのページの内容を簡潔にまとめたものを記載します。
この方法により、重要なポイントを明確にすることができます。
また、復習時にも効率的な学習と深い理解につなげることが期待できます。
例えば、キーワードや要約領域を見るだけで、そのページの主要な内容を思い出すことができるでしょう。
その結果、コーネル式ノート術を使用すると、情報を効率的に整理し、深く理解することが可能となります。
☆ポイント
・コーネル式ノート術は、アメリカの大学や研究機関で最も多く取り入れられている。
・➀メインのノート領域、②キーワードまたは「手がかり」領域、③要約領域に分けてノートを整理していくことが重要。
・コーネル式ノート術を使用すると、情報を効率的に整理し、深く理解することが可能となる。
なので、復習のための「ノートの整理」などに用いることをおススメします。
コーネル式ノート術 デメリット
コーネル式ノート術のデメリットとして、最初に挙げられるのはその複雑さです。
このノート術は、特定の領域に情報を整理するという新しい概念を導入しています。
そのため、最初にやり方を理解し、適用するのは難しく、時間がかかるかもしれません。
特に、従来のノート取りの方法に慣れている人にとっては、新しいノート術への適応は大きな挑戦となるでしょう。
コーネル式ノート術は各ページを特定の領域に分ける必要があります。
そのため、ページ全体を効果的に使用するためにノートの余白部分に気を使う必要があります。
ノートを取りながらスペースを効率的に管理することは、特に大量の情報を処理しなければならない場面では、困難を伴うかもしれません。
しかし、多くのデメリットがあるにもかかわらず、コーネル式ノート術はその効果的な情報整理と理解促進のメリットにより、広く受け入れられています。
だからこそ、自分に合っているかどうかを実際にやって確かめることが必要です。
☆ポイント
・コーネル式ノート術は、やり方を習得し、慣れるのに時間を要する。
・コーネル式ノート術では、ノートの余白に気を遣う。
・コーネル式ノート術は「情報整理」と「理解促進」に役立ち記憶に残る。
ノートの取り方について
プリンストン大学とカリフォルニア大学がノートの取り方についてある実験を行っています。
実験では、ノートの取り方と講義内容の理解度について調査が行われました。
その結果、手書きでメモを取ったグループは、PCでメモを取ったグループよりも良い結果を出したことが明らかになりました。
つまり、ノートは手書きで自分の言葉で取った方が理解度が高まると示唆されています。
深い理解を促進するためには、「手書きで自分の言葉でノートを取る」ことが推奨されます。
☆ポイント
・理解を促進するノートの取り方は、「手書き>PC」である。
筆者 体験談からの考察
コーネル式ノート術 使用のタイミング
ところで、皆さんはノートは何のために取ると思われますか。
ただ闇雲に黒板やホワイトボード、相手の言った言葉を写すだけでは、大した意味はありません。
ノートを取る目的は、記録することが目的ではありません。
ノートは、学習内容や知りえた内容を理解するために取るのです。
極端な話、理解が促進されるのであればノートの取り方にこだわりはないでしょう。
コーネル式ノート術は一朝一夕で使いこなせるものではありません。
私も、このノート術を知ってすぐに実践しましたがまったく歯が立たず散々な思いをしたのをよく覚えています。
しかし、有名大学の研究で証明されている実績を私は無視することはできませんでした。
そこで、私はコーネル式ノート術を復習に用いることにしました。
そうすることで、授業(私の場合は営業でのメモ取り)に集中して臨むことができました。
また、復習の際はその日のことを思い出しながら自分の思考を整理することができました。
おかげで、記憶への定着もひときわ上がっていたように感じています。
コーネル式ノート術 余白
コーネル式ノート術は、その特性から使う領域の量に差が生まれます。
これは無視することができませんし、必ず生じる問題でしょう。
なので、私は空いたスペースには学習内容と関連した自作のイラストを描くことにしました。
あまりにも絵が下手なので、時には参考資料を印刷し、切り抜きを貼ったりもしました。
こうすることで、文章だけでなくイメージとしても丸ごと覚えることができました。
学生の場合なら、テストで写真や参考資料が出てきたときには、考える手間が大いに削減されるのではないでしょうか。
しかし、それでもスペースはできてしまうものです。
そうなったときには割り切って空いているスペースも美しいと思うことにしました。
芸術の分野にはホワイトスペースなる考え方があります。
この考え方は、白い部分があるからこそ色彩が際立つというものなのですが、私はその考え方に準じました。
今では、隙間がなくぎっちり埋め尽くされたノートこそ煩雑で見づらいと感じるようになりました。
☆ポイント
・ノートは、学習内容や知りえた内容を理解するために取る。
・コーネル式ノート術は、一朝一夕には使いこなせない。
・ノートづくりの際に生じた余白には絵を描くと効果的。それでも余白が生じたら潔くあきらめる。
体験談を参考にしながら、取り組んでみようと思います!!
何かわからないことがあったら、いつでも聞いてくださいね。
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