集中力を上げる食事法
根本から集中力を上げる方法について、数千にも及ぶ最新の研究論文をもとに解説しています。
あなたが集中できないのは才能がないからとか、怠け者だからではなく、単に人の脳や心の仕組みを知らないからなのです。
人の脳や心理の仕組みについて知ることで、根本から集中力を上げることができます。
まずは食事についてです。
脳に良い食事によってエネルギーを補給しなければ、高い集中力を発揮することはできません。
集中力を上げる食事のポイントは地中海食とカフェインの2つがあります。
地中海食とは、イタリアやギリシャなどの地中海周辺の地域の伝統食のことです。
野菜や果物、魚介類、オリーブオイルをたくさんとり、ファストフードやインスタント食品を避ける食事です。
近年、地中海食が体に良いというのが常識になってきています。
脳機能の向上、ワーキングメモリの向上、メンタルの安定や自制心の向上などの効果があることがわかっています。
これらの効果は、性別や年齢に関係なく効果があるということもわかっています。
地中海食には、鉄分、亜鉛、マグネシウムなどのミネラル、葉酸、ビタミン、オメガ3脂肪酸、コリン、必須アミノ酸といった、脳の働きを良くする栄養素が豊富に含まれています。
また、マインドという食事方法もあります。マインドは、脳の劣化を防ぐために開発された食事法です。
この方法には、大きく三つのルールがあります。
それは、脳に良い食品を増やす、脳に悪い食品を減らす、カロリー制限はしない、の3つです。
カロリーについては、気にしなくても大丈夫です。
食事のタイミングについては、毎日だいたい同じくらいの時間に食事をする方が理想的ですが、厳密に決める必要はありません。
また、朝食を食べることは必須ではありません。
マインドでは、食事の時間よりも、食事の内容が重要だとされています。
☆ポイント
・食事を変えれば集中力が変わる。
・地中海食とは、野菜や果物、魚介類、オリーブオイルをたくさんとり、ファストフードやインスタント食品を避ける食事法。
・マインドでは、脳に良い食品を増やす・脳に悪い食品を減らす・カロリー制限はしないの三つが大事な考え方である。
ぜひ、実践してみようと思います!!
しかも、地中海職という概念を知らずに実践しているというから健康への意識が高いですね。
カフェイン
集中力を上げる食品として、カフェインを摂取することがおススメです。
科学的なエビデンス証拠が充実しているため、カフェインは集中力を上げる食品や成分として有名です。
カフェインはコーヒーや紅茶、緑茶などに含まれています。
カフェインの摂取量が150から200mgの場合、30分後に疲労感が軽減され、集中力が向上することが分かっています。
ちなみに、このカフェインが150から200mgというのは、だいたい缶コーヒーが1本分くらいです。
ただし、カフェインについて注意すべき点があります。
カフェインの効き方は個人差が大きいため、生まれつきカフェインが効きやすい人、効きにくい人がいます。
そして、この振れ幅がわりと大きいのがカフェインの特徴です。
自分の体で試してみながら、ベストの取り方を探すことが大切です。
いくつかカフェインに関する知識を紹介します。
まず、一度に400mg以上取らない方がいいです。
摂取量が300mgを超えると効果が薄れていき、さらには摂取量が400mgを超えると逆に副作用が生じます。
カフェインの副作用は不安感や焦燥感が増えたり、頭痛がしたり、短期記憶力が下がったりします。
基本的には、一度に400mgを超えないように注意しましょう。
次に、カフェインは朝起きて90分は飲まない方が良いです。
これは、コルチゾールという覚醒系のホルモンの分泌を邪魔してしまうためです。
私たちの体では、朝6時頃からコルチゾールという体を目覚めさせるための覚醒系のホルモンが分泌され始めます。
そして、このコルチゾールのおかげで私たちは朝目覚めています。
しかし、このコルチゾールは私たちが実際に目を覚ましてから90分くらいは分泌され続けます。
90分かけてどんどん体を起こしていくため、その後90分経ったらもうあんた目覚めた野郎俺たちの役目はおしまいやで、というわけで体内のコルチゾールは減っていきます。
つまり、朝起きてから90分経つまではカフェインは取らない方が良いと言えます。
朝はカフェインではなく、しっかり水分を摂ることで乾いた身体に水分補給しつつ体を起こしてやりましょう。
最後に、カフェインはミルクを入れれば吸収がスムーズになるということです。
これは、カフェインが苦手な方にオススメな方法です。
例えば、コーヒーにミルクを入れて飲めば、カフェインは緩やかに体に吸収されます。
そうすれば、カフェインに敏感な人でも上手にカフェインのメリットを得ることができます。
以上が、集中力を上げる食品としての地中海食やマインド、そしてカフェインについての知識でした。
☆ポイント
・カフェインの摂取量が150mgから200mgの場合、30分後に疲労感が軽減され、集中力が向上する。
・摂取量が300mgを超えると効果が薄れていき、さらには摂取量が400mgを超えると逆に副作用が生じる。
・カフェインは朝起きて90分は飲まない方が良い。
ドーパミンの破壊力
近年、過剰なゲームプレイによる若者の死亡例が増加していることをご存知ですか?
24時間以上ほぼずっとゲームを続けた結果、下半身がうっ血して死亡するという事例が増えているそうです。
ゲームがここまで魅力的である理由は、脳の快楽物質であるドーパミンにあります。
ドーパミンは、人のやる気や学習意欲、モチベーションに関わっている脳内物質で、別名「やる気ホルモン」とも呼ばれます。
ゲームやギャンブル、お酒やSNS、買い物などの依存性がある行動には、このドーパミンが関わっています。
もはや、ドーパミンは人を操っていると言っても過言ではないでしょう。
ゲームが簡単に人を夢中にさせるのは、このドーパミンを出させるための仕組みが非常に巧妙に設計されているためです。
ゲームではゲーム内での目標設定とそれに対するフィードバックの2つが最高にうまく設定されているために、私たちの脳は簡単に永久にゲームを続けることができます。
フィードバックとは、目標に対する進捗度の確認のことです。
この目標設定とフィードバックがドーパミンのカギを握っています。
☆ポイント
・ドーパミンは、別名「やる気ホルモン」とも呼ばれている。
・ゲームやギャンブル、お酒、SNS、買い物などの依存性がある行動には、ドーパミンが関与している。
・目標設定とフィードバックがドーパミンのカギを握っている。
人生を変えてしまうほどに…ね。
目標設定とフィードバック
目標設定とフィードバックを使って、ドーパミンをコントロールしましょう。
目標設定のポイントは2つあります。
目標設定のコツは、価値を明確にすることと、目標を細かく分けることです。
まず、価値を明確にするとは、達成したい目標について、それを達成した時のメリットが何なのかというのをとことん明確にします。
例えば、給料が増えるとか、家族が喜ぶとか、上司に褒められるとか、どんな目標であれ、達成後のメリットが明確であれば、私たちはそれを欲して脳内でドーパミンが分泌されます。
つまり、やる気が出るわけです。
目標達成の価値をはっきりさせたら、今度はその目標を細かく分けます。
例えば、志望大学に合格する場合、12月の模試では何点取ろうか、その前の10月の模試では何点取ろうか、今週は問題集を10ページ解く、4つの問題を解く、というように目標を細かく分けます。
なぜそう分けるのかというと、目標達成までの道のりが遠いと脳内ではドーパミンが出にくく、やる気がわきにくいからです。
大きな目標を中くらいの目標、小さい目標にそれぞれ分けて、達成しやすい大きさにまで細かくしてしまうことで、ドーパミンが出て、やる気が勝手に湧きます。
具体的には、年単位の目標であれば、そこから逆算して、月単位の目標、週の目標、一日の目標というふうに、とことん細分化します。
このように細分化すれば、今日の目標は達成、今週の目標はまあ70点くらい達成、みたいな感じで、小さな達成感を積み重ねることができます。
そして、その時にドーパミンが出て、達成感や快感を感じつつ、さらにまたやる気が勝手に湧くというわけです。
以上のように、まずは、目標達成の価値を明確にし、次にその目標を細かく分けるというのが目標設定のコツです。
☆ポイント
・目標設定のコツは、価値を明確にすることと、目標を細かく分けることである。
・大きな目標を細分化することで、ドーパミンを操ることができる。
参考文献
・https://www.youtube.com/watch?v=wjFNOqqGFJ4&list=PLR-Osv_5fxEGHQ1Ua7B_oJ_s_2QLpam7T&index=25
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