部屋の環境に気を配らなければいけない理由
私たちが勉強や作業に集中するためには、部屋の環境に気を配らなければいけません。
私たちには集中できる場所とそうでない場所があります。
例えば、図書館で勉強する場合とマックで勉強する場合だと集中力の差は歴然でしょう。
つまり、取り巻く環境こそが人間の集中と非集中を分けているのです。
私たちが部屋の環境に気を配らないといけないのも同じ理由からです。
部屋の環境を整え、迷いを断ち切るために部屋づくりには気を配らないといけません。
集中できる部屋の作り方① ゾーンを分ける
前項でも触れましたが、「部屋づくり=環境づくり」です。
部屋をゾーンで区切ることで自分のライフスタイルをデザインすることができるようになります。
仕事をするゾーンと、リラックスするゾーンを分けることで私たちは集中力をより高めることができます。
仕事ゾーンに入ると集中力が発揮され、リラックスゾーンに入ると肩の力が抜けるというイメージです。
部屋が複数ある場合は、部屋で作業を分けた方が良いでしょう。
もし、ワンルームの部屋に住んでいるなら、カーテンなどで区切りを設けることでゾーンを分けることをおススメします。
私たちが考える以上に、人間は周りの環境に左右されます。
そのため、以下の工夫を部屋づくりの際は気を付ける必要があるでしょう。 ・集中ゾーンにはリラックスに使うものを置かない ・リラックスゾーンには集中する際に使うものを置かない
視界に入るか否かどうかも重要なポイントです。
そのため、何気なく壁に張っているポスターなどにも留意しましょう。
また、立ち位置を変えるだけでも有効なことが分かっています。
ワンルームなら部屋の外に視線を向けるか、部屋の中に視線を向けるかなどで工夫をしてみましょう。
その場所で何をするかが明確になっていれば良いので、目的に応じてゾーンを分けていきましょう。
集中できる部屋の作り方② 温度を変える
私たちの集中は温度にも大きく影響されます。
あなたは、以下のようなことをやった経験はありませんか。 ・夏にクーラーを我慢し仕事をする ・熱いから室温をガンガンに冷やす
集中できる環境づくりという点から考えると愚行でしかありません。
仕事ができる気温とリラックスできる気温は違うのです。
2004年コーネル大学において仕事場の最適な気温について研究が行われました。
仕事場の温度が20度と25度に分けられてどちらが最適な作業環境について実験が行われています。
その結果、部屋の温度を20度から25度まで上げたところ被験者のタイピングのエラーが40%も減ったことが判明しています。
また、仕事量が150%も増加しました。
つまり、気温に気を配るだけで、通常よりも2.5倍の成績を出せたことになります。
気温によって人間の作業能力は大きく影響を受けるのです。
もし、あなたが集中力を保ちたいと考えるなら部屋の温度は25度に設定しておくと良いでしょう。
一方で、これ以上上がるのは良くないことも分かっています。
25度から1度ずつ温度が上がると生産性は2%の低下がみられたことも分かっています。
気温の影響を時給換算すると2ドルくらいの影響が出ていたことも分かっています(時給200円くらいの差)。
一つの部屋でも窓側と中央では若干ですが、温度に差が出ます。
この点に着目して机の位置に気を使うと良いでしょう。
集中できる部屋の作り方 温度 注意点
人間は温度に飽きるという特性があることが分かっています。
サウナでも、体が火照った後、水風呂に入りますよね。
温度に緩急をつけることが重要というのはここからも想像できるかもしれません。
そのため、集中が持続しやすい25度を保つのではなく、24度や26度など上げ下げするのが効果的です。
大きく温度を変えるのではなく、小さく変えるのが体への負担が少なく推奨されています。
一方で、細かく温度を変えるのは単純に面倒くさい作業でもあります。
また、温度の上げ下げは手間だし、電気代もかかります。
そのため、休憩のときのみ温度を変えるのが良いでしょう。
人間が幸福度を感じる温度は「13.9度」ということが2011年の大阪大学の研究により明らかになっています。
寒過ぎないけど、若干肌寒いと感じる温度が私たちの幸福度を上げてくれます。
もし、冬なら休憩時間に積極的に外に出るのが手軽でおススメです。
天気が良いときに20分くらい外を散歩すると、気分が良くなったり思考の幅が広がったりするそうです。
その結果、アイデアを思いつきやすくなったりワーキングメモリが向上したりすることも分かっています。
集中できる部屋の作り方③ 換気をする
ローレンス・バークレイ国立研究所とニューヨーク州立大学の研究により換気と集中力の関係の研究がなされています。
24人の参加者に、二酸化炭素濃度600ppm、1000ppm、2500ppmに調整した部屋で2時間半過ごしてもらい、意思決定能力を図るテストを実施しました。
その結果、二酸化炭素濃度が上昇するにつれて、テストの点数が低下し、頭痛などの健康被害も見られました。
二酸化濃度が高いと私たちは、能力が知らず知らずのうちに低下してしまうのです。
したがって、1時間に1回程度など定期的に窓を開けて換気した方が作業効率は高まりやすいと言えます。
さらに換気は、日中の生産性を上げるだけでなく夜の睡眠の質を上げることも分かっています。
デンマーク工科大学の研究では、十分に換気された部屋で眠ってもらったグループはそうでないグループと比べ睡眠の質の調査が行われています。
その結果、換気を行ったグループは、睡眠の質が高く翌日の気分も向上しており、翌日の集中力も高く論理的思考力も向上していたことが判明しています。
季節を問わず、定期的に喚起するようにすると良いでしょう。
参考文献
・https://www.youtube.com/watch?v=qD9iFK-WC2Q&list=WL&index=2 ・https://www.youtube.com/watch?v=xyaLEcOIvUw
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