効果が高い「暗記」の方法 おススメ4選
どの分野においても「学び」を深める中で「暗記」は欠かせません。
何かおススメの「暗記法」はありませんか!?
就寝前には、暗記効率が上がるという話は聞いた事があるんじゃないかな!?
あります。
しかし、地力を上げるためにもっといろいろな知識が欲しいと思いました。
よし、今日は暗記法について詳しくみていこう!!
ライトナーシステム
人間は、時間の経過とともに覚えた事を忘れていきます。
しかし、時間をおいて何度も復習することによって記憶は定着していくことが研究で明らかになっています。
一方で、覚えたことを毎日復習するのは時間が掛かってしまい非効率です。
ドイツの科学記者によって「ライトナーシステム」という暗記手法が開発されました。
「ライトナーシステム」では、まず五つの箱を用意します。
そして、それぞれの箱にA~Eまで番号を振っておきます。
次に、覚えたい事柄(単語など)をカードに書き出しAの箱に入れます。
箱に入れた覚えたい事柄は毎日チェックし、正解するごとに次の箱へと移していきます(A→B、B→C、C→D、D→E)。
これを繰り返し、Eまで達成できたら記憶に定着していると言う手法です。
確認する段階で不正解だった場合は、どの箱に入っていようともAに戻します。
入っている箱ごとに復習の頻度は変えるようにします。
例えば、Aの箱に入っている事柄は要復習の項目(または、覚えたいと思っている項目)のため、毎日チェックを行います。
Bの箱なら1日おき、Cなら3日おきなど習熟度に応じて復習の頻度を変えます(Dなら、7日おき、Eなら15日おき)。
ライトナーシステムは、習熟度に応じて復習の頻度を変えることができ、苦手な箇所に時間を割くことができるため、効率よく暗記に繋げることが魅力的です。
ライトナーシステム 手順
1.箱を5つ用意する。
2.覚えたい事柄を紙に書く(暗記カードのようなもの)。
3.箱に入っている覚えたい事柄を確認する。
4.覚えていたら、次の箱に移動させる。 or 間違えたら、Aの箱に戻す。
※箱ごとに復讐の頻度を変えると効果的。
「暗記」と「睡眠」を組み合わせる
覚えた後に寝ると、記憶は定着しやすくなります。
フランスで行われた語学学習の研究では、朝と夕方に勉強するグループ、夕方に勉強し睡眠を挟んで朝に勉強したグループの2つに分けどれくらいの単語を覚えられるかテストしました。
結果、2つのグループの勉強時間は同じだったのに前者は16単語中平均7.5覚えられたのに対し、後者では16単語中平均10覚えることができました。
つまり、勉強後に睡眠を挟むとより効率的に暗記することが可能になります。
さらに、おもしろいことに同様の現象が昼寝の場合でも発生することも分かっています。
別の研究で、暗記後に90分の昼寝をしたグループは、昼寝をしなかったグループよりも点数が良意と言う結果が出ました。
2つの研究から暗記をするならば、昼でも夜でも暗記後に睡眠を挟んだ方が効率的と言えます。
また、同実験では、勉強し、睡眠を挟み復習することで記憶にかかる時間が半分になり、長期的に記憶を保持することが出来ることも判明しています(夜勉強し、睡眠を挟んで朝に復習するなど)。
「暗記」と「睡眠」のおススメの組み合わせ方
夜(就寝前)に学習⇒睡眠⇒翌朝に昨夜の内容を復習
思い出す回数を増やすことで「暗記」に繋げる
2006年に心理学者によって発表された研究では、人間は書いたり読んだりするよりも自分の記憶の中から思い出そうと行動したほうが記憶が強化されることが分かっています。
つまり、何かを覚えようとする際に教科書を読み込んだり、ノートにまとめたりするよりも問題を解くことや暗記カードを作る、ノートを閉じて覚えたことを書き出すといった自分の記憶から情報を引っ張りだすような勉強法の方が記憶に残りやすいというわけです。
よって、何か新しいことを勉強する場合には、教科書を読んで軽く覚えた後に問題演習を挟み、覚えられなかった箇所を教科書を読んで確認するなどのアウトプット重視の勉強が効果的と言えます。
上記の点を踏まえると、「ライトナーシステム」は、復習のサイクルも作れるためとても有用な手法。
簡単にできるアウトプットを意識した「暗記」への取り組み
覚えたと思った後に、あえて他の行動をして注意の矛先を変えてみる(ex:勉強した後に手帳を見直す、5分間目をつむってみる)。
「暗記」と「イメージ」をリンクさせる
人間は、文字を記憶することと写真や映像を記憶するのとでは、後者の方が明らかに強力だと言われています。
例えば、同じ10単語でも文字では一瞬で半分程度しか覚えられないのに対し、文字を見ながら映像を交えて覚えた場合は、ほとんどすべて覚えられる人が多いと言う研究結果もあります。
つまり、何かを覚えたい場合にはその情報についての映像をイメージしながら覚えることが大切です。
例えば、単語カードに書いた単語の横に単語からイメージされた軽い絵を描いてみるなどは暗記効率を上げることにつながるでしょう(下手な絵でも、写真でも構わない)。
「暗記」と「イメージ」をリンクさせるコツ
覚えたい事柄を紙に書いたとき(ノートを取った後など)、その事柄から連想できる絵をすぐ横に描いてみる。
ただがむしゃらに覚えようとしても、ダメなんですね。
「暗記」の仕組みをしっかりと捉えることがことさら大切だね!!
たった「17分間」で記憶を1ヶ月キープする方法
カナダのウォータール大学の研究では、1時間の講義内容を復習する際の最も効果的な復習タイミングと所用時間は下記のようになりました。
1回目 24時間以内に10分間
2回目 1週間以内に5分間
3回目 1ヶ月以内に2~4分間
この研究によると、1ヶ月の合計17分~19分間の復習だけで最初に勉強した時と同程度の記憶を1ヶ月以上キープすることができました。
上記のグラフでは、横軸が最初に勉強した日からの経過日数
黒い線は、最初に勉強した後、一回も復習しない場合にどのように記憶が減っていくかを表しています。
このグラフから記憶量は時間に比例して減っているわけではないということが分かります。
また、記憶というのは1日目で急激に減ってその後は、緩やかに徐々に減っていくことが読み取れます。
一方で、オレンジ色の線が波状になっていて記憶が少し薄れたところで1回目の復習すると100%に戻り、また記憶が薄れたところで2回目の復習をすることで100%に戻ると言うのを繰り返しています。
そのため、復習する際には記憶が急激に減る24時間以内に1回目の復習をして記憶を100%に戻すことが重要と読み取ることができます。
黒とオレンジの線を比べると、1回目の復習(オレンジ)の有無によって曲線のカーブが緩やかになっていることも分かります。
つまり、1回復習を挟むことによって最初に勉強した時に比べて忘れにくくなっていると言えます。
この場合2回目の復習は、1週間程度でも良いということになります。
このように記憶が完全に失われる寸前に復習することによって効果的に記憶を定着させることができます。
さらに、エビングハウスの研究によると一度思い出すと最初に勉強した時に比べて忘れにくくなるほか覚え直すのにかかる時間が短くて済むことも分かっています。
エビングハウスは、無意味な三文字の羅列を覚えて、それを思い出せるかどうかを実験しました(ex:Apple,Dog,Swimming)。
そして、二回目以降に覚え直す際に最初に覚えた時と比べて完全に覚えるのにかかる時間をどれだけ節約することができるかということが調べました。
実験結果を節約率として表した数値は下記のようになっています。
・20分後:58%
・1時間後:44%
・約9時間後:35%
・1日後:34%
・2日後:27%
・6日後:25%
・一ヶ月後:21%
例えば、1日後は節約率は「34%」ですがこれは最初にかかった時間の「66%」の時間で覚え直せるという意味になります。
つまり、最初に10分で覚えたのならば、翌日には6~7分で覚え直せるということになります。
そして、1日後に復習すると節約率は「34%」なのに対して、一ヶ月後だとその値は「21%」に下がってしまいます。
このことからも早期復習は覚えることに極めて重要だと言えます。
復習するタイミングが後々になるほど、覚え直すのにかかる時間は増えていくので後回しは非効率と言えそうです。
「暗記」には早期の復習と、適切なタイミングで復習が大事になります。
たった「17分」の復習で、長期記憶できるなんてまさに目から鱗の事実です。
これからは、日々の学習を復習するクセをつけておこうね。
参考URL
・https://www.youtube.com/watch?v=330ex_WB0qI&list=PLR-Osv_5fxEGHQ1Ua7B_oJ_s_2QLpam7T&index=26
・https://www.youtube.com/watch?v=uHENyvtl_fY&list=PLR-Osv_5fxEGHQ1Ua7B_oJ_s_2QLpam7T&index=25
・https://uwaterloo.ca/campus-wellness/curve-forgetting
・https://securityawarenessapp.com/forgetting-curve/
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コメント一覧 (1件)
[…] 朝の勉強は、数学の問題演習や前日の学習内容を復習するのに適しています。 […]