窓際にデスクを置く
ノースウェスタン大学の研究で窓がない職場とある職場それぞれで働くオフィスワーカーについて調査が行われました。
その結果、窓がある職場は窓がない職場と比較して働いている間に浴びる光量が173%も上昇しており、睡眠時間が平均46分も増加するほど睡眠の質が向上していることが分かりました。。
さらに、主観的幸福度まで高かったそうです。
睡眠時間は、平均よりも1時間多くなるだけで収入が平均4~5%高くなる研究もあるのでこの差はとても大きいと言えます。
また、日中に太陽光を浴びると以下の効果があることが判明しています。
・眠気を感じづらくなる
・セロトニンが活性化して幸福度が高まる
・頭の回転がよくなる
・メンタルが安定しやすくなる
そのため、机の配置は日光が当たる場所を選ぶと良いでしょう。
☆ポイント
・デスクを日光が当たる箇所に設置すると様々な恩恵を受けられることが判明している。
机の周りに緑や青のものを置く (緑視率・青視率を上げる)
緑視率とは、観葉植物など視界に占める緑の割合のことを言います。
2013年の研究で緑視率が10~15%の環境にいるとき、ストレスが減ってパフォーマンスが最大化することが判明しています。
オフィスに観葉植物を置けば置くほど、会社員が病欠する頻度が減ったことも知られています。
また、病院などでも緑が見える場所に位置する患者は、病気の治りが早くなるという研究結果もあります。
アムステルダム自由大学の研究では、直接緑が見られなくとも部屋に自然の絵を置いたり、スマホやPCの待ち受け画面を緑にするだけでも脳がリラックスすることが分かっています。
緑だけではなく、青色にも精神をリラックスさせる効果があり、作業に集中しやすくさせてくれる効果が認められています。
2014年の研究で、青赤透明の3パターンの色レンズをかけながら計算問題を解いてもらいました。
その結果、青い色眼鏡をかけたグループは課題を解いている最中の集中の値が明らかに高いことが分かりました。
また、作業中のストレス値も抑えられていることも判明しています。
香川県では、目立つように交差点を青く塗装したところ、対策から1年以上経過した箇所では事故件数が32%減りました。
私たちも、水族館などの周囲が青色で囲まれた空間に行った際にリラックスできたと感じることがあります。
これは、青色が私たちのリラックスを促してくれるからなのです。
そのため、集中したいときには青色を取り入れると良いでしょう。
☆ポイント
・緑視率を上げると、ストレスが減ってパフォーマンスが最大化する。
・青視率を上げると、精神がリラックスし作業に集中しやすくなる。
机の上のものを減らす
プリンストン大学神経科学所の研究では、机の上が散らかっているなど無秩序な状態が目に入り続けると脳のリソースが枯渇して集中力が低下することが判明しています。
机の上が散らかっていると、日常生活までもだらしなくなってきたり不健康な食事をとりやすくなったりして建康にも悪影響が及んでしまいます。
きれいなデスクで作業をしている人の方が幸福度が高い傾向にあることも判明しているため、ほとんどの場合は机の上をきれいにしておいた方が良いといえるでしょう。
テキサスA&M大学の研究で、167名の参加者にコールセンターの仕事をしてもらう際、2つのグループに分けて彼らの作業効率を6か月間計測しました。
1つ目は、従来型の机を使うグループ、2つ目は立ったり座ったりできるスタンディングデスクを使ったグループです。
その結果、スタンディングデスクを導入したグループでは生産性が46%も高いことが判明しました。
理由としては、スタンディングデスクを用いたことで心身の健康状態が良くなるからだと考察されています。
実際、スタンディングデスクを利用した75%の方々が姿勢が良くなったり、運動不足が改善されるなど身体の不調が減り快適になったと回答しています。
生産性に大きな違いが見られたのは、スタンディングデスクを利用してから3か月経過してからだったので1,2か月で心が折れてしまうことのないよう留意しましょう。
また、立ち続けると足の裏が痛くなるという症状を覚える方はスタンディングデスク用のマットを利用してみると良いでしょう。
☆ポイント
・机の上が散らかっていると、集中力が低下するだけでなく不健康になりやすい。
・きれいなデスクで作業をしていると、幸福度が高くなる。
・スタンディングデスクを用いると、心身の健康状態が良くなり生産性が向上する。
机の横に運動スペースを作る
どんなに作業環境を整えたとしても1日8時間など作業していると、集中力やモチベーションは確実に低下していきます。
集中力の低下には、こまめな運動が最もおススメです。
コロラド大学の研究では、1時間作業をするごとに5分間ウォーキングをするなど小まめの運動を取り入れるだけで1日中のモチベーションを高く維持しやすくなり、1日を通して疲れを感じづらくなることが判明しました。
さらに、メンタルも向上し、作業中の間食を押さえられダイエットにもつながったことが判明しています
作業による脳疲労を運動で解消できるようにするため、作業スペースの横に運動するスペースを作ることも集中力を高めるためには有効でしょう。
☆ポイント
・集中力の低下には、こまめな運動が効果的。
・机の横に運動スペースを設けると集中力を高めることが期待できる。
参考文献
・https://www.youtube.com/watch?v=qD9iFK-WC2Q&list=WL&index=2
・https://www.youtube.com/watch?v=xyaLEcOIvUw
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