・勉強の効率が上がらず成績が伸びない。
・勉強時間は確保しているのに、成績に繋がらない。
・勉強の何から手を付けていいのか分からない。
この記事は、そんな疑問を抱いたことのある人のために書いています。
こんにちは!!
教育系ブロガーの陽です。
元塾講師の知見を活かして本ブログでは、数ある勉強法や手法について記事を書き進めていきます。
今回は、「完全アウトな勉強法TOP4」です。
完全にNGな勉強法4選
いくら効率的な勉強法を取り入れたとしてもちょっとアウトな勉強法をしてしまうだけで、せっかく高めた効率が駄々下がりしてしまいます。
海外のことわざで有名なものに、「樽いっぱいのワイン」というものがあります。
樽いっぱいに入ったワインにスプーン一杯の汚水を入れると、樽いっぱいのワインではなく樽いっぱいの汚水になるというものです(汚水が混じったワインはもとがいくら高級でも価値を失ってしまう)。
この例えは、ワインだけでもなく勉強においても同じと言えるのです。
完全にNGな勉強法① 完璧主義になり過ぎる
誰もが陥りがちな勉強法の一つ目に「完璧主義になり過ぎる」があります。
皆さんは、勉強をする際、最初から【100%完璧】にやり遂げることを目指していませんか。
【100%完璧】を目指してしまうと勉強へのハードルが極端に高くなります。
そのハードルの高さから自分には無理と諦め、勉強を始めることができなくなってしまうことは往々にしてあるのではないでしょうか。
私の友人の外国人は、「こんにちは」「ごめんなさい」「ありがとう」の三語を話せるだけで「私は日本語を話せる」と胸を張って言います。
とても【100%完璧】に日本語を話せるとは言えませんが、彼はその三語を話せることに自信を持ち日本語の勉強を継続できています。
勉強を始める自信の持ち方や心持はそれくらい軽いもので良いと筆者は考えます。
勉強へのとっかかりをよくする具体策2点
しかし気概だけでは、勉強へのとっかかりにならないのもまた事実です。
実は、勉強へのとっかかりをよくする具体策が2点あります。
1%ルール
勉強へのとっかかりをよくする具体策の一つ目は、「1%ルール」です。
この考えは、やり始めが一番大変なのだからその入りの部分を極端に軽くしてまずはスタートを切ってみようという考え方です。
人間のやる気は脳の側坐核から分泌される「ドーパミン」によって引き起こされます。
しかし、この側坐核は実際に行動を起こしている時にしか活性化しません。
つまり、ただ横になっているだけではいつまでたってもやる気なんて湧いてこないわけです。
とにもかくにも動かないと何も始まらないと言えるでしょう。
そのため、私達は「テキストを1ページ音読してみる」程度の低いハードルを自分に設定し、まずは低いハードルを飛び越えることが必要になってきます。
一度やり始めてしまえば、勝ったも同然ですです。
後は、割と簡単に勉強が続くことでしょう。
人間の心には、一度始めた行動はそのまま続けようとする習性があります。
やり始めることさえできれば、後はあなたの意思とは関係なく「慣性の法則」のごとく勉強が続いていくでしょう。
ツァイガルニック効果
勉強へのとっかかりをよくする具体策の二つ目は、「ツァイガルニック効果」です。
「ツァイガルニック効果」とは、達成できた事柄よりも達成できなかった事柄や中断している事柄の方をよく覚えている現象のことです。
例えば、テストで解けた問題よりも解ききれなかった問題や解けなかった問題の方が記憶に残っていたりします。
あのなぜか記憶に残っているという感覚こそが「ツァイガルニック効果」の正体です。
人間は途中で中断されると、その続きが気になってしまうという生き物です。
ドラマの途中で流れるCMで気になる展開でCMが流れることも「ツァイガルニック効果」の応用と言えるでしょう。
私達は、知らず知らずのうちに「ツァイガルニック効果」を退官しているのです。
この人間に備わっている性質を勉強に応用しない手はありません。
では、具体的にどのように応用していけばよいのでしょうか。
もし貴方が数学の問題集を解きたいと思っているのであれば、夕食前に、問題集の問1だけでもいいので軽く解いておきましょう。
そして、夕食後にもう一度数学の問題集に臨むのです。
すると、夕食前に解いた問題の続きが気になってずいぶんと勉強へのハードルを低くなり勉強にのめりこむことができます。
ここでのポイントは、勉強の途中にあえて違う作業を挟むということにあります。
理想は高く持ちたい一心から、完璧主義になりがちな側面があるかも…。
目標を掲げるのは、大事だけど踏み出さないと何も始まらないからね。
まずは、何事もやってみましょう!!
完全にNGな勉強法② 複数の問題集を1回ずつやる
誰もが陥りがちな勉強法の二つ目は、「複数の問題集を1回ずつやる」です。
ドキッとした方も多いのではないでしょうか。
実は、多くの問題に手を出すことはあまり効率の良い勉強法とは言えないのです。
特に、複数の問題集を1回ずつしかやらないことはでめっりとが大きいと言えます。
問題集は、勉強の習熟度を上げることを念頭に作られています。
問題集は繰り返し解くことで習熟度が高まっていきます。
そのため、問題集の1周目は、できる問題とできない問題を仕分ける段階にあるといえます。
つまり、問題集を1回ずつしかやらないということに、記憶に定着させる目的が薄いと言えるのです。
複数の問題集をそれぞれやるため、地力がない状態で高得点を出すことは難しいでしょう。
自分の弱点だけ浮彫になり、点数が伸びないことが増えるため、モチベーションという点においてもマイナスになるといえます。
複数の問題集に手を出し勉強時間を確保したしても、学習に繋がったとは言えないのです。
おススメの問題集への取り組み方
では、問題集は具体的にどのように演習していけば良いのでしょうか。
まずは、自分に合った問題集を一冊設定しましょう。
Amazonで評判の高い問題集や周りにいる先生たちのおススメする問題集ならば、外れることは少ないでしょう。
そして、問題集の1周目では問題を全部解き、解けなかった問題にチェックしていきましょう。
解けなかった問題は、腑に落ちるまで解説をよく読みにらめっこしてみてください。
2周目では、1周目で解けなかった問題のみ解いていき、解けなかった問題には再度チェックをいれましょう。
3回目以降は、解けない問題がなくなるまで解いていきましょう。
全部解ききった場合は、また問題集をはじめから解き、勉強サイクルを回していきます。
以上のような時直しのサイクルを回していけば、効率よく知識をインプットすることができます。
つまり、複数の問題集にあれこれ手を出すのではなく、一つの問題集を完璧にした方がより短時間で網羅的に学習することができます。
たくさんの問題集をこなすことで、やった気にはなるけど、あんまり効果はないんですね。
自己満足の域を出ないというのが正直なところだね。
時間の浪費とも言えるかもしれない…。
完全にNGな勉強法③ 復習タイミングが早すぎる
誰もが陥りがちな勉強法の三つ目は、「復習タイミングが早すぎる」です。
授業を受けた後で、すぐに復習をするという人は案外多いのではないでしょうか。
実は、勉強したことをその日の内に復習するのはとても非効率です。
復習する際に一番重要なポイントは、「時間間隔を置く」ということにあります(「ツァイガルニック効果」にも通じます)。
実際に、授業が終わった直後に復習するよりも授業の翌日に復習したほうが記憶の定着率が上がることが研究により判明しています。
「バラード博士とウィリアムズ博士の実験」では、被験者の小学生に3~4行の詩を覚えさせ、2つのグループに分けました。
一方は、授業が終わった直後に復習するグループ、もう一方は翌日になってから復習するグループです。
7日後にそれぞれのグループを調査したところ、後者のグループの方がより多くの内容を覚えていました。
つまり、復習は、勉強した直後よりも翌日に行ったほうが記憶の定着率が上がると言えます。
勉強の直後は、情報がまだ未整理の状態にあります。
この段階で復習をしても脳内はごちゃごちゃの状態です。
勉強の直後の復習は、記憶が誤って定着するリスクもはらんでいるという訳です。
一方、勉強の翌日は昨日覚えた内容が脳内である程度整理されています。
整理された状態で復習を行うとにより情報を正確に脳内に格納することができます。
そのため、1週間以上経過しても記憶を保持しやすいといえます。
その日のうちの復習は、勉強の鉄則だと思ってました…。
時間をおいて考えを寝かせたほうが復習も捗るんだよ。
カレーと同じだね(笑)
完全にNGな勉強法④ 座りながら勉強する
誰もが陥りがちな勉強法の四つ目は、「座りながら勉強する」です。
実は人間は座っている時よりも、立ち上がっている状態のほうが記憶力も集中力も高まることが判明しています。
「テキサスA&Mヘルスサイエンスセンター」の実験では、7歳から10歳の小学生を282人集めて彼らを、半分に分けて一方のグループを椅子に座って授業を受けてもらったグループ、もう一方のグループをスタンディングデスクで授業を受けてもらったグループに分けました。
その結果、後者のグループの方が作業の達成度が「12%」上昇し、教師の質問に対し、手を上げる回数が増え、グループディスカッションにも積極的に参加するようになり授業中の無駄話まで減りました。
つまり、座っているよりも立っている状態の方が集中力や想像力が増すわけです。
理由は、足のふくらはぎの筋肉にあります。
ふくらはぎは、別名第二の心臓と呼ばれており、血液を体中に巡らせています。
基本的に人間の脳は、脳血流量を増やすことによって進化してきました。
実際、「アデレード大学」の研究でも、我々の脳は300万年前に生息していた類人猿の脳血流量が600%にも増加してきたからこそここまで進化できたのだと述べられているほどです。
つまり、立ちながら作業するだけで脳が進化するほどのパフォーマンスを発揮できるようになるといえます。
勉強の際にはぜひ立ち上がって勉強することをおススメします。
けど、立ってばかりだと疲れませんか!?
ずっと立ち続けるのは大変かもね。
集中して勉強したい時こそ立って学習するのはどうだろう!?
テスト前とかね!!
参考URL 参考文献
以下の内容を参考にし、執筆いたしました。ありがとうございます。
・https://www.youtube.com/watch?v=3ntXUoEJCVY&list=PL4VeOQZwYsOjnzcOIdiUpCR0y5zBqJ6VH
・https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1111/j.1467-9280.2006.01693.x
・https://science.sciencemag.org/content/319/5865/966
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