人生を変え得る思考法 「ラテラルシンキング」とは・・・
ずるい思考法なんて、なんだか許せないような気がします・・・。
その先入観を捨てて話だけ聞いてみなって…(笑)
この記事は、以下のような疑問を抱いたことのある人にうってつけの内容になっています。
・要領が良くなりたいと願っている方。
・他人を出し抜いて成果を出したいと願っている方。
・成果を出したいと願っている方。
「ずるい思考法」、「ラテラルシンキング」とは
「ラテラルシンキング」とは、イギリス人のエドワード・デ・ボの博士が1967年に提唱した考え方のことを言います。
「ラテラルシンキング」を一言で表すなら、「どんな前提条件にも支配されない自由な思考法」と言えます。
私達の「発想の枠を広げる思考法」、「ずるい思考法」とも言い換えられるかもしれません。
ずるいというと、「抜け駆け」や「ルール違反」を連想してしまい何かと良いイメージがありませんが、こと思考法に関して言えば違います。
なぜなら、「ずるい思考法」とは「思いがけない発想で周囲をあっと言わせる」という意味だからです。
「ラテラルシンキング」と文字だけでは分かりずらいので具体例をあげると次のような例が当てはまります。
例えば、誰もやりたがらない飲み会の集金を進んでやり、支払いを自分のカード払いにすることでポイントをもらうというのは「ずるい思考法」の実例とも言えます。
率先してやるという良いイメージを周りに持たせつつ、飲み会の代金分ポイントがつくのでダブルの意味でお得です。
また、スーパーマーケットで大きめのエコバッグを渡すことも身近にある「ずるい思考法」と言えます。
大きめのエコバッグを渡すことで、バーコードの読み取りが終わったものを定員さんは直接エコバッグに入れてくれます。
自分でかごから袋に入れる手間が省けるという点で圧倒的な時短になります。
常識にとらわれず、自由な発想を可能にし、お金や時間をかけずに目的を達成してしまう考え方が「ラテラルシンキング」(ずるい思考法)という訳です。
また、「ラテラルシンキング」ができるか否かがあなたの人生を天国にするか地獄にするか決すると言っても過言ではないでしょう。
ずるい思考法ってそういうことですか!!
聞いて納得できたようで何よりです。
なぜラテラルシンキングが必要なのか
実は、私達が通ってきた学校で教わる内容は「ロジカルシンキング」が中心です。
つまり、何事においても正解は一つに収束し、仕事の進め方にはマニュアルやルールがあるといったことが定説となっています。
私達は小さいころから、生きていく中で「ロジカルシンキング」が刷り込みされているのです。
そんな中、「ラテラルシンキング」を鍛えないと、発想は広がらず貧しくなりアイディアはどんどん乏しくなってしまいます。
正しい答えは一つだけであり、後は全て不正解という考え方では発想は、どんどん窮屈になっていきます。
概念や常識という考え方は必要ではありますが、捉われすぎるのは大きな問題です。
また、固定概念に縛られた人は、新しい事を始めようとしたときに何にもできなくなることが往々にあります。
例えば、固定概念に縛られた人は以下のような状態のとき手も足も出ないでしょう。
・現在の業務の改善を考える
・新しいマーケティングを考える
つまり、付加価値の高い仕事ができないと言えるのではないでしょうか。
一方で、「ラテラルシンキング」ができる人は発想が柔軟なので、市場価値が高いとも言えそうです。
「ラテラルシンキング」の有用性は大きすぎますね…。
ただ聞いたことはなかったんじゃないかな。
大きな気付きだね!!
「ラテラルシンキング」と「ロジカルシンキング」
「ラテラルシンキング」という言葉は耳にしたことがない人も「ロジカルシンキング」という言葉は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
「ラテラルシンキング」の特徴が自由な思考なのに対し、「ロジカルシンキング」の特徴は論理的な思考です。
つまり、「ロジカルシンキング」では物事を順番に積み上げながら道筋を立てて正解に導いていくことが重視されます。
人気漫画から例えを借りるなら、犯人の犯行の動機や手法に考えを巡らせるシーンは「ロジカルシンキング」、ひらめきで謎を解決するシーンが「ラテラルシンキング」と言えるかもしれません。
「ロジカルシンキング」はできるけど、「ラテラルシンキング」は難しそう…と感じた方も多くいると思います。
しかし、世間で有能と言われる人達は絶えずこの二つの考え方を繰り返しているように思います。
「ロジカルシンキング」で手順が重視されるのに対して、「ラテラルシンキング」では解決策を導くための順番や道筋はあまり問題になりません。
極端に言うなら、開始から終了まで一足飛びでもまったく問題ないのです。
「ロジカルシンキング」では、過程を重視するのに対して「ラテラルシンキング」では結果を重視すると言えるでしょう。
「ロジカルシンキング」と「ラテラルシンキング」を比較するとすごく納得できますね!!
「ロジカルシンキング」は有名どころだからね。
違いを知ることで使い方にも考えを広げられるかな!?
ラテラルシンキング 三つの特徴
「ラテラルシンキング」には以下の三つの特徴があると言われています。
・問題が最短ルートで解決される
・お金、時間、手間が節約できる
一つずつ具体例を交えて考えていきましょう。
ラテラルシンキング 特徴① あらゆる前提から自由になる
当たり前と思われている前提を疑ってみることが「ラテラルシンキング」の醍醐味の1つでもあります。
そして、値前に捉われないことで一気に問題が解決する場合も往々にしてあるのです。
あなたは、スマホが普及した当時のことを知っていますか。
スティーブジョブズが携帯のボタンをなくすという発想には「そんなこと出来るの!?」と誰もが度肝を抜かれました。
本例は紛れもなくジョブズ氏の「ラテラルシンキング」と言えます。
そして、私達の生活が格段にアップデートしたことにも疑いようがありません。
つまり、「ラテラルシンキング」にはこれまでの常識を打ち破り、変革する力があるのです。
ラテラルシンキング 特徴② 問題が最短ルートで解決される
ラテラルシンキングでは、問題を解決するためならどんな手を採用しても良いという側面があります。
常識にとらわれず発想することで、気付かずにいた奥の手が導き出されるという訳です。
この考え方は、移動手段に置き換えて考えると一目瞭然だと思います。
東京から大阪まで行く場合、多くの人が車や電車を使うことでしょう。
たしかに、時間に余裕がありコストを考え決定するなら妥当な手段かも知れません。
しかし、一刻を争うという場合はそうも言ってられません。
早く駆け付けるという問題を解決するためには、誰もが車や電車よりも早い飛行機を選択するでしょう。
また、常識にとらわれず発想するならばヘリコプターや自家用ジェットなどの発想も出てくると思います。
私達にとって時間は有限の資産です。
移動手段において少しでも早く辿りつける最短ルートを確立させるべく、各国はこぞって研究を進めているのかも知れません。
ラテラルシンキング 特徴③ お金、時間、手間が節約できる
1970年、日本で大阪万博が開催されました。
誰もが世界の英知に触れたいと万博は大盛況でした。
しかし、そんな傍ら人が多すぎてパニックになるという問題も抱えていたそうです。
会場に早く入ろうとする観客達が門の入口では、押し寄せる人波で大惨事になることが危惧されていました。
実際に、現代でも同じような例で、来場者同士がぶつかって怪我に繋がることもあるそうです(入り口付近のスペースは極端に狭くなっているため)。
この問題に対して、「ロジカルシンキング」で対応するなら以下のようになります。
・ゲートを大きくする。
・入場者を制限するための柵を作る
しかし、実態は大きく異なるものでした。
主催者は、「入場者が走らないようにすればよい」という問題に着目し、入場者に対して小さな会場案内図を配りました。
この手法により配られたパンフレットの文字を読むため来場者は走らなくなったのです。
もし、ゲートを大きくするという案を採用していたならば、高次や人件費に多額のお金や時間が必要だったでしょう。
しかし、紙を配るだけで解決したため、時間もお金も大きく減らすことができました。
また、ある企業でも似たような事例がありました。
朝の通勤の際に使うエレベーターが混雑して出社に遅れてしまうというクレームが出ていたそうです。
たしかに、大きなビルでは多数の企業が集まっているため死活問題と言えそうです。
本ケースを「ロジカルシンキング」で解決しようと試みるなら、以下の内容がが浮かぶでしょう。
・ビル内の企業数を減らす
しかし、実際の対応はエレベーターの前に大きめの鏡が置かれるだけに留まりクレームもピタリと収まりました。
人々は、エレベーターが来ないという苛立ちよりも、待たされているということに対する怒りがクレームの根源となっていたようです。
このケースでは、「従業員の方が待たされてることに対するストレス」という問題に着目し対策が講じられたようです。
二つのケースから考えて見ても、「ラテラルシンキング」には、時間とお金を効率化する効果があるのです。
特徴を整理することで、改めて「ラテラルシンキング」の凄さを実感しています。
私も改めて驚いています(笑)
ラテラルシンキングに必要な3つの力
「ラテラルシンキング」には以下の三つの力が欠かせません。
・抽象化する力
・セレンディビティ
それぞれ考えていきましょう。
ラテラルシンキング 必要な力① 疑う力
「疑う力」は、固定概念を打ち破るために必要不可欠な力と言えるでしょう。
「〇〇であるべき、~~になるはず」といった常識や先入観、思いこみといったものです。
私達は、日常でこれらのやっかいについつい捉われがちです。
「疑う力」を鍛えるマジックワードは以下の三つあります。
・本当は…
・今は…
物事は時間の経過とともに変化し、移ろいゆくものです。
そのため、今正しいと信じられていることでも10年後には誤りになっているかもしれません。
例えば、10年前では不可能だったことも今では可能になっていることは多くあります。
なぜ必要なのか、なぜ同じでなければならないのか、目の前の情報は本当なのか絶えず自問自答を繰り返すことが「ラテラルシンキング」には必要です。
ラテラルシンキング 必要な力② 抽象化する力
物事の本質や機能に注目することが抽象化する力には必要です。
鉛筆の本質は「文字を書く・絵を描く」といったことです。
書くという行為を抽象化すると、鉛筆の代用品が次々と見つかります。
例えば、シャーペンやボールペン、万年筆といった具合です。
世の中に既に存在しているモノを何か違うもので代用できないかを考えて見ることは発想を広げる上でかなり効果的です。
抽象化するためには三つのステップがあります。
2抽象化
3具体化
自動車王と名高いヘンリーフォードは、商売を始める時に何を売るべきかを考えていました。
そして、周りに意見を求めると早い馬車を開発すべきだと口をそろえて言われたそうです。
時代は19世紀末、当時の移動手段はもっぱら馬車が主流だったのです。
ヘンリーフォードは馬車が世の中に求められていると気づきます(対象の特定)。
そして、早い移動手段を確立すれば馬車でなくてもよいのではと仮定します(抽象化)。
その結果、自動車を量産することを思いついたのです(具体化)。
当時、自動車は一部の富裕層にのみ限られた持ち物でした。
庶民に対しても、できるだけ安く画期的な自動車を提供したいという想いから自動車会社を設立し大量生産に挑戦したのです。
当時は、手作業で一台ずつ作っていた自動車を流れ作業にすることで自動車王まで上り詰めたのでした。
あなたもラテラルシンキングで世間を変える日が来るかもしれません。
抽象化する力のの3ステップはぜひ覚えておきましょう。
ラテラルシンキング 必要な力③ セレンディビティ
セレンディビティとは、何かを探している時にそれとは別の価値あるものを偶然見つける力のことを指します。
言い換えるならば、偶然を偶然として見過ごさない力、偶然を何かに関連付ける力となるでしょう。
アルフレッド・ウェゲナーの大陸移動説の発見は、セレンディビティの考え方があったからこそ導き出されたものです。
大陸移動説とは、大陸はもともと一つの塊で時代とともに分裂したり移動したりを繰り返して今の形になったという考え方です。
しかし、1912年当時ではあり得ないと一蹴され全く受け入れられませんでした。
ウェゲナーはある時、地図を眺めていてアフリカの西側とアメリカの南側がパズルのようにピッタリ合いそうだという事実に気付きました。
ウェゲナーのすごいところはセレンディビティによりその発見を単なる偶然と無視しなかったところにあります。
もしかしたら同じような事実に気付いた人は他にもいたかもしれません。
しかし、二つの地形が似ていることから大陸移動の可能性まで結びつけたのはウェゲナーだけでした。
ウェゲナーの発見こそがセレンディビティの真骨頂とも言えそうです。
セレンディビティを磨くためには、日頃から感性のレーダーを研ぎ澄ます必要があります。
大事なのは、驚くことです。
何を見ても聞いても「知っているよ」と高をくくっていてはセレンディビティは鈍っていきます。
また、感性が鈍くなると発想も鈍くなっていきます。
何ごとも当たり前と決めつけるのではなく、当たり前の事にこそ驚くという習慣を身につけていきましょう。
また、この驚きの体験は半ば無理やり(わざと)でもかまいません。
無理やり驚いたり感動したりするだけでも脳は騙され自然と感動できるようになります。
そして、偶然とは何か特別なことが起こった瞬間ではなく日常の出来事の中の一つ一つからすくい取ることができます。
同じような経験をした人でも、何も感じない人と何かに応用できないか考える人に大分されると言えるでしょう。
「ラテラルシンキング」には多くの力の集合体なんですね。
現状に満足しないで思考を巡らせていれば、その境地に辿りつけるよ!!
最後に本記事のポイントをおさらいして本記事の締めくくりとしたいと思います。
参考文献
・https://www.youtube.com/watch?v=ZZFYO95aNVQ&list=WL&index=1&t=33s
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